朝起きて

外の明かりを入れぬままタバコを吸いながら1時間ほどまどろむ。
昨日と今日の区切りをしなくてはと思いながら洗濯物を干し掃除を済ませ朝食の支度をする。支度と言っても昨夜の残り物を出すだけの独り暮らしだった頃と同じ朝餉。
今朝はいつもとは違う朝と時計を見上げると広報が聞こえてきた。食事をやめて一分間の黙祷をする。広島のあの人はどんな思いで今年もこの日を迎えたのだろうと核廃絶と今尚後遺症に苦しむ人々にせめて安息の日をと祈った。去年緒形拳さんの『帽子』を観た事を思い出す。今年もNHKだけが取り上げているようだ。

売り上げがあるのか連日仕事は忙しく思う時間には上がれない。
最近また膝の具合が悪化してきたので本来ならば早く上がって膝を労わりたいのだが5時間6時間と立ちっぱなしの日が続いている。今以上に悪くならないように用心の為に湿布とサポーターは欠かせない。
仕事を終えて下のカフェで一服をして急いで帰宅する。洗濯物を取り込みながらエアコンのスィッチを入れ汗を洗い流す。昨日やろうと思っていた毛染めを済ませ一回分の洗濯をする。

誰とも話さない夜が来て昨日の若い大黒さんの声が知らない人の声のようだった事を思い出す。それならばその日わたしはそのつもりであの町へ行けばよいと心を硬くした。
そういう事なのだそうだったではないかと奥歯を噛み締める。遠いあの日一人で暮していた頃と同じように何とも感じてないよ思ってもいないよと嘯きながら今日という日を閉じる。